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アドベンチャー

嵐や日照り、害虫やいろいろな動物(野生グリーンフィールドクラブアニマル)から身を守ろうとしてきたために、私たちは安定した生命力や感受性を抑圧してしまいました。

こうした能力は、人間が自然のサイクルやできごとに調和して生きる時に初めてもたらされるものです。

いま、私たちに必要なのは、冒険する心を呼び起こし、本能の自然なバランスを回復することなのです。

もしあなたが、この世界に直接触れたいと願って手を差し伸ばし、足を踏み出すならば、自然の力あふれる光景を目のあたりにするのはそうむずかしいことではありません。

ナチュラリストになろうとして訓練をつんでいた時のことです。

私はどこかでこんな話を耳にしたか読んだかしたのです。

それは、あるカリフォルニアインディアンたちがカモをつかまえる時は、夜、沼の水につかって歩いていくというのです。

夜の闇がおりたあとで、インディアンたちはまっすぐにカモたちの所に近づくことができたということでした。

私はこの話を聞くといてもたってもいられなくなりました。

水鳥たち本来の生息環境に身をおいて彼らを観察するバード・ウォッチャーとしてこの可能性を確かめないわけにはいかなかったからです。

ある日の夕方、私は古もののズボンとクツをはいて通いなれた道をたどりました。

突然、耳をつんざくぼかりの音がひびきわたりました。

何千ものおびただしいガンの群れが、離水のために激しく翼をはぼたかせたかと思うと、次の瞬間、まるで爆発したように全天をうずめつくしました。

一方、目の前のガマの穂すれすれの所を縦横に飛び回っているのは無数のカモでした。

私は真冬であることも忘れて夢中で水の中へ入りました。

水面近くを素早く飛び回るカモたち。

そしてたくさんのV字列になって、耳を圧するばかりに鳴きかわすガン。

大気と水とを激しく揺さぶる強烈な生気に、私はすっかり心を奪われていました。

その夜は月もなかったので、闇があたりをすっかりおおい、私の姿をかくしてしまってからは、カモたちは私の体のすぐ近くを飛び始めました。

ブンブンうなるような羽の音、バタバタというはばたき、そしてヒューという風を切る音が耳のすぐそばまでやってくるのです。

なんて愉快な気分!そのうちとうとうカモたちは私のまわりに水しぶきをあげて着水するようになりました。

不意に私は何かが頭の上にいるように感じました。

見上げると、なんと、大きなワシミミズクが停空飛翔をしているのです。

私が頭だけを水面に出していたので、獲物と判断してよいものかどうか迷っていたものとみえます。

しばらくすると、たくさんのカモたちが私のまわりに泳いで集まって来ました。

それは手を伸ばせば触れることができる距離でした。

その後、私が浅瀬に立ってじっとしていると、小さなカモが1羽、何も気づかないで私の両足の間を泳いでいったのです。

この時、私はまるで魔法の世界に迷いこんだように我を忘れていましたので、ちっとも寒いとは思わなかったのです。

夜の闇の中で、手と耳をたよりにしながら、私はカモたちの小さな群れから群れへと、2~3時間も水の中を歩き回っていました。

自然に接する最初の段階で、ハッと胸打たれるような、あるいは脳裏に焼きつくような体験をするのはとても大切なことで、必要不可欠なことと言っても言い過ぎではありません。

自然との初めての出会いがこうしたたぐいのものであったならば、私たちが他の生きものたちと一体感をもつことを妨げている自己閉鎖的な先入観や心配は、消しとんでしまうことでしょう。

こうした先入観から解放され、世界の広がりを味わうことができた時、慈しみ合う心はひとりでに生まれてくるのです。

この瞬間を思い出すたびに、私たちは自然に対してもっと心豊かに生きたいと願わないではいないでしょう。

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